Esports Tigerから販売されているマウスパッド Longtengについてレビューを行っていきます。
Esports Tigerは国内でも取り扱いがあるメーカーで、国内取扱店舗だけでなく、Amazonの正規代理店からもマウスパッド等の購入ができます。
今回購入したのはLongtengです。Amazonでは¥4,800で販売されています。
以前レビューしたQingsui 2とは異なり、Longtengはその他のEsports Tiger製マウスパッドと同様にステッチ加工が施された、通常ラインナップのマウスパッドです。
Esports Tiger製マウスパッドの中では滑りと初速が3番目に速い、バランスタイプに属するマウスパッドです。
結論から述べてしまうと、Longtengはふわふわとしたさわり心地の良い表面素材、表面素材とツライチのステッチ、少し高価かもしれませんが、ビルドクオリティは価格と釣り合っているマウスパッドです。
程良い滑りと安定した止めやすさは、馴染みのある布マウスパッドらしい操作性で癖の無いスタンダードな特性です。
LongtengはG640rと同等の初速の速さで、ほとんどの人が扱いやすいと思える範囲の滑りです。
G640rとは異なり縦横で滑りに差が無く、現代のゲームとも操作性がマッチしています。
止めの性能も、柔らかいソフトクッションを活かしたマウスをマウスパッドに押し付けて止める制動力だけでなく、表面素材の摩擦を活かして止めることもできるため、ピーキーな操作感は一切無く、万人受けしやすい特性に留められています。
ゲームタイトルを限定してしまうことなく扱いやすい特性になっているので、単純に見た目が気に入って購入しても幅広いタイトルで使用していけます。
派手な外観を活かしてインテリアとしてもおすすめできるマウスパッドです。
長時間のゲームプレイでテストしましたが、まだ使用期間が短いので、耐久性については変化が現れ次第随時追加していきます。
Esports Tiger Longtengとは
Longtengは4mm厚の、外周にステッチ加工が施された布マウスパッドです。
滑り出しは程良い速さ、止めもクッションの沈み込みを活かさずとも表面素材の摩擦で止められるような特性になっています。
Esports Tiger製マウスパッド全体に言えることですが、クッションの柔らかさはラインナップ上で最低値になっていますが、とても柔らかいクッションで製作されています。
サイズ
Longteng | |
素材 | 高密度組紐布 |
サイズ | 400×480×4mm |
カラー | 赤 グラフィックプリント ブラックステッチ |
水洗い | 不可 |
逆巻き | 不可 |
サイズはEsports Tiger製マウスパッドとしてはLサイズです。
ローセンシでも問題無く使うことのできる大きさ。
Longtengの立ち位置
パッケージ記載情報から情報集めてきました! pic.twitter.com/umkDziJSvE
— HID-Labs🖱⚒ (@hid_labs) April 17, 2021
これは、Esports Tiger製のマウスパッドのパッケージに書かれているグラフの数値を書き出した物です。
シリーズ内でLongtengは滑り出しの速さが速めなマウスパッドです。
最大値 | Longteng | 最小値 | |
厚み | 6mm | 4mm | 4mm |
滑り出しの速さ | 9 | 7 | 6 |
表面のサラサラ感 | 9 | 8 | 6 |
止めやすさ | 9 | 8 | 8 |
曲げ柔軟性 | 9 | 5 | 6 |
シリーズ内で、3番目に滑り出しが速く、止めやすさは通常、曲げ柔軟性、つまりクッションも中間くらいの特性です。
扱いやすさに特化した特性で、良い意味でバランスが良いのがLongtengです。
発売日
国内発売日は2021年4月21日で新しい製品のようです。
本国での発売日は不明です。
購入した理由
Esports Tiger製品は国内で購入できるものの、マウスパッドについての情報がかなり少ないので、筆者が実際に購入してみて使用感の確認をするために購入しました。
数値特性でどれだけ差が出るのかを見極めたかったので、前回購入したQingsui 2と少ししか変わらないであろうとLongtengを試してみることにしました。
結果は後述していきます。
届いたLongtengをチェック
外箱
外箱はQingsui 2と同じ外径の箱でデザインは異なります。
ビニールに収められています。謎のビニールです。
深センは現代的でめっちゃ都会なので、普通に梱包のクオリティが高いですし、品質面の管理も行き届いています。
日本で言うところの秋葉原的な場所です。もっと都会です。
外観を詳しくチェック
頑張って現物の色合いになるように撮ってみましたが、現環境では難しかったです。
この画像では左端くらいの色合いです。もうまんま赤です。RED、紅、朱。
グラデーションが掛かっているように見えますが、全体は同じ色調です。
匂いはほとんど気にならないくらいでした。ラバー臭アレルギーの方でも問題無いくらいです。
巻きグセ
外箱には巻かれて入っていましたが、かなり柔らかく柔軟性のあるクッション材のせいか、ほとんど巻グセはありませんでした。
箱出し時点から快適に使うことができます。
使っているうちにもっと巻きグセが取れていきます。
逆巻きはできないので、巻グセが気になる場合は上に重たいものを乗せるだけにしてください。
素材感
表面
表面はよくある布製マウスパッドと同じスムースで滑らかな質感ですが、編み方が決定的に異なります。
生地全体には極めて細かい凸凹感があり、少しだけザラッとした質感になっています。
メーカーからは生地の編み方についての詳細は公開されていませんが、見た感じではポロシャツなどによく使われる鹿の子生地のように見えます。
鹿の子生地の特徴としては通気性がいいことが挙げられます。
かなり高密度に編み込まれていて、目を凝らさないと編み方はわからないくらいにキメが細かいです。
若干の光沢感はありますが、コーティング系のハリ・ツヤでは無く、糸のツヤのみに見えるので、ノンコーディングっぽいです。コーティングの有無についての詳細は不明。
さわり心地はふわふわと少し毛羽立ちを感じます。
手首や腕が擦れても痛くなりません。
裏面
Qingsui 2と全く同じグリップパターンです。
一般的なマウスパッドと比較すると、溝の間隔が広めになっていて、接地面積が多くなっています。
Qingsui 2とLongtengは厚みも重みも異なるので、Longtengの場合、巻きグセが完全に取れるまでは僅かに動いてしまう印象です。
G640rほど酷くはないので、問題無い範囲に収まります。
中間層
中間層は指先で押すと、点では無く広範囲が一緒に沈み込む特性で、マウスを押さえつけると少しだけ沈んでいる感覚が得られます。
ラインナップではクッションが固い寄りになっていますが、それでもかなりソフトなクッション材が採用されています。
厚みが4mmなので、柔らかくても強烈な沈み込みが発生するわけではなく、適度なコシがあり、必要な時にマウスをマウスパッドに押し付けて沈み込ませることができるくらいの柔らかさです。
ステッチの処理
ステッチの処理はかなりきれいに処理されていてビルドクオリティが高いです。
糸はかなり柔らかいものが採用されていて、腕が擦れても全く痛くなりません。
ステッチの高さは表面素材とツライチになっていて、マウスパッド端にソールが干渉するということはありません。
うっかり上端からマウスがはみ出ても問題無く使用できています。
操作感
ゲームでの操作性
Longtengは程良い滑りと安定した止めやすさを実現したマウスパッドです。
最低速度も扱い速さで、速すぎる感覚は全くありません。
筆者の持っている布製マウスパッドで滑りの速さの比較をすると
Qingsui 2 > Longteng ≒ G640r ≒ FOCUS 2 > QcK HEAVY > QcK > QcK Edge といった具合です。
初速が1の差しか変わらないQingsui 2と比較すると、LongtengにはQingsui 2で感じたハイブリッドパッドのようなよく滑る感覚はありません。
LongtengはG640rの横方向の滑り具合とほぼ同じ速度で、縦横で滑りの差はありません。
ストッピング性能はG640rよりも僅かに劣りますが、扱いやすく、左右を切り替えした時の重さ、抵抗感はかなり少なくなっています。
新品でよく滑る状態のQcK HEAVYをめっちゃ使いやすくした特性という表現が最も近いと思います。
筆者としては、QcK HEAVYに訪れる一瞬のスイートスポットがはじめから長期的に使えるというマウスパッドという印象です。
程良い初速の軽さと左右に切り替えした時の抵抗感の無さで、Apex Legendsのような、上下左右に動く敵を追い続けるトラッキング操作が求められるゲームはコントロールがしやすいです。
4mm厚で柔らかいクッションは、操作中に沈み込みを感じることができない場面も多いと思いましたが、沈み込ませることを意図して操作できるマウスパッドとしても使えると思います。
一般的なマウスパッドよりは中間層が圧倒的に柔らかいです。
表面素材からはそれなりな摩擦が得られるので、強力なストッピングパワーを発生させなくても十分なストッピング性能は得られます。
あくまで補助的に沈み込ませたい場合に限定した方がいいです。極端な使い分けというのはできません。
VALORANTにおすすめできるかというと、この特性なら、正直、G640rの様に縦横で滑りの差がある近しい滑り具合のマウスパッドの方が適切だと思います。
しかし、VALORANTでQcK HEAVYを使用しているプレイヤーには操作感が似ているので、乗り換えても違和感は少ないと思うのでおすすめできます。
QcK HEAVYよりも生地の目が荒いので、皮脂による目詰まりは起こりにくいです。
湿気による変化
手汗の湿気による滑りの変化は起こりにくいです。
風呂上がりに操作すると、ごく僅かに操作感が重たくなるような気がするくらいの変化は起きます。
布製マウスパッドとしては極めて安定した操作性が得られ続けます。
まとめ
Longtengについてレビューを行ってきました。
安定したトラッキング性能と止めを実現したマウスパッドです。
厚みが4mmでふわふわとした表面素材、さわり心地が良くツライチになったステッチ、全体的にビルドクオリティが高く、価格に見合った内容になっています。
縦横で滑りの差が無く極めて扱いやすいトラッキング性能で、Apex Legendsに限定するなら手放しでおすすめできるマウスパッドです。
止めの性能も必要にして十分で、左右の切り替えした時の抵抗感も少なく、速く動く敵に対して弾を当て続ける時も直感的な操作が行えます。
しかし、VALORANTではLongtengの個性が発揮できるかと聞かれると、答えに詰まります。
トラッキング性能だけで言うなら、JETとかで空中戦を好んでプレイする方にはいいのかもしれません。
筆者的には、新品でよく滑る状態のQcK HEAVY 上位互換という位置づけのマウスパッドになりました。
QcK HEAVYをはじめから使いやすく、湿気にも強くして、さらに外周のステッチも追加した欲張りマウスパッドというのが、元QcK HEAVYユーザーの感想です。
全体的にはオーソドックスでオールラウンダーな操作性なので、極端に失敗するマウスパッドではないというのは断言できます。
Apex Legends大好きな筆者は気に入りました。
ココが良い
- 程良い滑りと安定した止めでオールラウンダーな特性
- ピーキーさの全く無いトラッキング性能でApexはめっちゃ操作しやすい
- ふわふわとしたさわり心地の良い表面素材とステッチ
ココはイマイチ
- カラーバリエーションは限定される
- コスパは良い方ではない
- 普及するまで在庫切れが続きそう