Fnatic Gearから販売されているFOCUS 2のレビューをしていきます。
海外からは高い評価を得ているFnatic Gearですが、日本ではインフルエンサーが使用していないからか評価されている機会自体少ないです。
製品自体のクオリティは海外ユーザーの好感触な評判通りで、非常に優秀なメーカーです。
Fnatic GearからはハイブリットタイプのDASHと、オーソドックスな布タイプのFOCUS 2が展開されています。
今回は布タイプのFOCUS 2についての使用感をお送りします。
結論から述べてしまうと、FOCUS 2は知名度が低いだけで既存の製品と差別化できている優秀なトラッキング性能を持ったバランスタイプのマウスパッドです。
特に、動かしはじめから軽く均一な操作感が得られる特性は、トラッキング操作をするうえでアドバンテージを得やすく、Apex Legends等の敵の動きが速く、ヘルスが硬いゲームで敵を追い続けるのに重宝します。
そこそこ滑りが速いのでタイプとしてはバランスタイプに属すると感じますが、止めの性能もとても良く、VALORANTも問題なくプレイできます。万能に使える印象を持ちました。
Lサイズは、Amazonで¥3,273(執筆時)とコストパフォーマンスも悪くないので、G640や、QcK HEAVYを使っているユーザーの乗り換え先として提案できるマウスパッドでもあります。
筆者個人的にはApex Legendsで抜群の性能を発揮してくれているので、同タイトルをプレイしている方には強くお勧めできます。
今回購入したのは正方形のSQRです。
Fnatic FOCUS 2とは
代理店の製品ページには抽象的な表現でしか書かれていないので特徴が掴みにくいですが、簡単に説明すると布製マウスパッドで、疲れにくさとズレにくさを重視しているといったところですかね。
4種類のサイズラインナップとあるんですが、現在はそのなかから2種類は製造終了してしまっているので、在庫が無くなり次第、実質2種類のラインナップになります。
サイズ
メインターゲットはFPSプレイ層なので、Lサイズと正方形をしたSQRの2種類の展開です。以下サイズ表です。
製品名 | FOCUS 2 L | FOCUS 2 SQR |
素材 | 布 | 布 |
サイズ | 487×372×4.5mm | 487×487×4.5mm |
重量 | 443g | 596g |
カラー | ブラック | ブラック |
正方形のSQRは縦幅が487mmあるので、前腕を乗せてもマウス上端がマウスパッドからはみ出る心配がありません。
発売日
発売日は2020年8月21日で、日本ではあまり知名度の高くない製品ですが、海外ユーザーからは高い評価を得ていて、Amazonでの評価も非常に高いです。
個人的にはしっかりとした特徴があるマウスパッドなので、宣伝に力を入れても良いんじゃないかと思うんですが、まあ日本だとLogicoolさんやRAZERさんが強いので、宣伝したくても大人の事情やらその他諸々があるんでしょうね。
という訳でこの記事で筆者が特徴をしっかりお届けします。
買い替えた理由
シンプルに日本語でのレビュー記事が無かったので、興味本位で購入しました。
個人的には前腕をすべて乗せてもマウス先端がはみ出ないくらいの大きさのマウスパッドを使いたいので、SQRサイズがあったのも購入の決め手でした。
レビューしたらすぐにしまってしまって、それまで使っていたDASHに戻そうくらいに考えていたのですが、操作感が自分にハマりすぎてメインに昇格してしまいました。
DASHも湿気に強いという特性があるので季節によって使い分ける予定です。
やっぱり、デバイスは使ってみないことにはよく分からんと、改めて考え直すきっかけになりました。買ってみてよかったです。
DASHは構造上の新しさがあったので惹かれましたが、同時にオーソドックスな布マウスパッドも進化していました。
届いたFOCUS 2をチェック
外箱
モダンでヨーロピアンなデザインの箱です。FOCUS 2はDASHとは異なり、一般的な直径の箱です。
オシャレな箱って処分しようか迷います。このくらいの大きさの箱って何かに使えそうな感がありますが、結局何に使うわけでも無く部屋に転がっています。
けど、量販店で売られていたら、結構目を惹くデザインなんじゃないかなと思います。
ゲーミングデザインアレルギーな方にとったらこういうデザインは刺さるんじゃないでしょうか。
特に中に説明書とかが入っていたりとかは無かったです。
外観を詳しくチェック
広げてみたところです。使用の問題にならないくらいの大きさのロゴがプリントされています。
箱出しの時点では巻きグセがそれなりにありました。
ラバー臭はそれなりにありますが、消えるのは比較的早かったです。QcK HEAVY程のウッと来るような香りではありません。
巻きグセ
4.5mmで厚みのあるほうですが、ウネリは無い代わりに巻きグセが記憶されています。
操作していて気になるほどではありませんが、取り出し初日は何かしら重量のあるものを上に置いておいた方が無難かもしれません。
素材感について
表面
パッと見た感じではよくある布製マウスパッドといった感じです。
キメの細かさで言うと、QcK HEAVYの方が細かい感じがします。G640のような光沢感は無く、マットで少しザラッとした質感です。
しなやかで柔らかな質感は、手首が触れても擦れて痛くなるということはありません。
裏面
裏面は細かい凹凸のラバーが全面に貼り付けられています。また、MADE IN TAIWAN の表記があります。
重さのあるマウスパッドでもあるため、筆者の環境では使用中にズレることは全くありません。滑り止めの性能はとても高く、不満が出ないと思います。
中間層
見た目だけでは中間層のウレタンはよくあるマウスパッドの中間層ですね。
気泡の入り方も特に差があるようには感じません。
マウスパッドの端を人差し指と親指でブニっと潰してみました。感覚的にはQcK HEAVYよりも柔らかく弾力があるように感じます。
この中間層の特性は、点で押すとよく沈み込みますが、面で押した時は沈み込みをあまり感じません。
筆者の推測になってしまいますがQcK HEAVYよりも気泡が細かく量が多いため、この感触になるのかなと思います。
そのためか、QcK HEAVYよりは湿気の影響を受けにくいです。
真相は定かではありませんが、気泡を増やして通気性を良くする狙いでもあったんでしょうか?
何はともあれ、事実として布製マウスパッドにしては湿気には強い方だと思います。
端の処理
マウスパッド端の処理はほどほどといったところで、特別きれいなわけでもなく、特徴の無い印象です。
使用期間がそこまで長くないので評価ができませんが、変化が出てきたら追記します。価格的にも購入しやすい値段のため、めくれ上がってきたら交換でもいいと思います。
操作感
ゲームでの操作性
FOCUS 2はバランスタイプのマウスパッドで、滑り自体はそこそこ速いです。
FOCUS 2 > QcK HEAVYといった具合で、G640とは滑りの速さで言うと同じくらいです。
ただ、上の2つとは操作感が全く異なっています。
FOCUS 2は滑り出し初動の抵抗感がまったくありません。この特性はトラッキングをする上でとても操作性の相性が良く、遅延の無いダイレクトな操作感を得られます。
特にApex Legendsのような動きの速いゲームでは、敵がレレレ撃ちのような動きをしてきた時に、マウスを逆方向に切り返す動作で優位性を得られると感じました。
筆者的には、QcK HEAVYとG640は切り返す動作で抵抗感を感じます。
その抵抗感が僅かながらにもマウスを握る手に必要以上の力を要れてしまう原因になっていると思っています。
FOCUS 2は切り返しの抵抗感を感じないだけでなく、精密な操作性も兼ね備えていて、理想的な挙動をします。動かしはじめてから、あまり力を要れなくてもマウスが勝手に滑るような感覚があり、かつ精密なコントロールができるので、細かい表現は非常に得意なマウスパッドです。
リコイルコントロールや追いエイムなどの狭い範囲をくるくると円を書くような動作は信頼性が高いです。
DASHのように動かした分だけ入力されるダイレクトな操作感ではなく、マウスパッドがゲームに必要な視点移動速度の補助をしてくれているような感覚です。
使い始めから上記のような感覚に陥ったので、素性の良さ、ポテンシャルの高さはこの価格帯ではピカイチだと思います。
筆者的にはQcK HEAVYの初期の操作感が苦手です。使い込んで落ち着いてくるとスイートスポットがやってきてくれますが、それまで安定したエイムが得られないマウスパッドだと思っています。
ただ、この特性は、マウスをマウスパッドに押し込んで止めるといった操作性では無いため、あくまで、マウスパッドの上を滑らせてマウス操作をするプレイヤー向けです。
中間層のウレタンはマウスを押し込んでも沈み込みを感じないので、使い分けることは不可能だと感じます。
適正のあるプレイヤーであれば一度試してみたい操作感です。個人的にはどハマリ中です。
ウィークポイントとしては、大きく速く動かした時に、ソールによる表面素材の巻き込みなのか凸凹としたフィードバックを感じます。G PRO WLとPRO X SLとViper ULTでも同様な感触が発生しました。
振り向き20cm以上のローセンシの方は特に感じると思いますが、カーソル飛びが置きてしまうわけでもなく、使用上、特に問題があるわけではないので、気にする必要はないと思います。
ハイセンシやミドルセンシの方であればなおさら気にならないと思います。
この特性から、布製マウスパッドとしては新しい材質が採用されているんじゃないかなと思います。
事実として、布製マウスパッドとしては他社のマウスパッドと差別化できているので、新たな選択肢としてアリだと思います。
湿気による変化
筆者の環境では湿気による変化はほとんど起こりませんでした。
QcK HEAVYやG640は開封すぐでも手汗による滑りの変化がありましたが、このFOCUS 2は手汗による滑りの変化が起きにくいです。
中間層の質感と程よい厚みの構成が、多少は通気性に優れているようで、湿気には強いけど独特なハイブリッド系の操作感を嫌う方にもおすすめできる布製マウスパッドです。
DASHとの違い
DASHは速く動かしても遅く動かしても摩擦感が一定なマウスパッドですが、FOCUS 2は速く大きく動かすと抵抗感が増すマウスパッドです。
DASHはトラッキング速度を人間が決められる操作感ですが、FOCUS 2は初速から一定速度になる感覚があります。
DASHは速く大きく動かしても摩擦や重たさを感じにくいマウスパッドですが、FOCUS 2はFPSで後ろを振り向くような速く大きく動かす動作では、摩擦抵抗感が大きくなり重たさを感じます。
トラッキングを任意で遅くする操作はFOCUS 2でもできるけど、極端に加速する物に対してのトラッキングはDASHの方がやりやすいというか、直感的に入力できます。
Apex Legendsのような精密なトラッキング操作はFOCUS 2の方がやりやすく感じました。
厚みはDASHの方が3mmと薄く、ハイブリッド素材でポリエステル混紡のため湿気にも強いです。
まとめ 圧倒的なトラッキング性能を持つ布マウスパッド
FOCUS 2についてレビューを行ってきました。
布製マウスパッドとしては価格も性能もバランスが良く、非常に優秀なトラッキング特性で、最近のヘルスが硬めなゲームタイトルに適正が強いと思います。
筆者は特にApex Legendsでの特性が気に入ってメインとして使っています。
湿気にもそれなりに強く、日によって操作感に差が生まれにくいため、布製マウスパッド愛好家の方にはとても良い選択肢になると思います。
また、SQRというサイズ感は、前腕をデスクに乗せてプレイする方には一定の需要があるにも関わらず、選択肢がほとんど無い状況なので、このサイズ感を探していた方には唯一無二の存在だと思います。
操作感とサイズで他社とのマウスパッドとも差別化できているので、個人的には新定番として認知されていっても良い気がするゲーミングマウスパッドです。
ココが良い
- 比較的安価で試しやすい
- デスクに前腕を乗せて使うには理想的なサイズ展開
- トラッキング操作にはもってこいの特性
ココはイマイチ
- 速く大きく動かした時のフィードバックが気になるかも
- 抵抗感のあるマウスパッドを求める方には不向き