Pulsar Gaming Gearsから販売されているPARABREAKについてレビューを行っていきます。
Pulsarというと、穴あき48gの中型マウスであるXliteや、モニター等に貼り付けられるマイクロバンジーがそこそこに知れ渡っている新興メーカーで、マウスパッドの販売は今製品からになります。
ラインナップとしては、布タイプのPARABREAKとハイブリッドタイプのPARACONTROLが同時に発売されました。
今回購入したのはPARABREAKで、Amazonでは¥2,490で販売されています。
PARABREAKはメーカーの説明文通り、簡単に止められるスロースピードを目指したコントロールタイプのマウスパッドです。
結論から述べてしまうと、 PARABREAKはコントロールタイプではあるものの、G640rを遅くしたらこうなると表現できる、極端な引っ掛かり感は無い、馴染みのある布マウスパッドに近い操作性でコントロールバランスと言ったほうが良いであろうマウスパッドです。
表面素材は異なるものの、たまたま筆者の所有しているEndgame Gear ゲーミングマウスパッドとほぼ同じ性能でした。
滑り出しはPARACONTROLよりも軽く、2020年以降に発売されている所謂『流行りの操作性』で、扱いやすいです。
筆者としてはPARACONTROLよりも扱いやすいです。
また、 Endgame Gear ゲーミングマウスパッド同様、この手の表面素材はソールが変わると操作性の印象が変化するため、PTFEの白ソールよりも黒いソールの方が相性は良いように思えます。
今回のPARABREAKもメーカーの説明通り、超軽量マウスや滑りすぎるソールと組み合わせて速度域の調整に使うのを目的にした方が懸命だと思える製品です。
速度域が遅めとまでは行かないものの、スピードタイプのように速くは無いため好みが分かれそうですが、トラッキングはしやすい部類に入っては来るので、気軽に消耗できる縦横で滑りの差が無いマウスパッドとして提案できます。
また、外周のステッチはそこそこに高さがあり、ソールがぶつかると干渉します。あくまでほつれ防止と受け止めたほうがいいです。
現状は¥3,000未満なので、この価格なら試してみてもいいかもしれませんが、筆者の環境ではゲームタイトルを限定するのが難しいと思えるオールラウンダー系の製品です。
Endgame Gear ゲーミングマウスパッドとも使い分けが難しいため、50g以下のマウスを導入して止めにくいと感じたら速度域の調整用として使ってみたいと思います。
Pulsar Gaming Gears PARABREAKとは
PARABREAKとは3mm厚の外周にステッチ加工が施された布マウスパッドです。
スピード域はG640rを位置段階遅くした速度でコントロールバランス系の操作感です。
メーカーとしては50g以下の超軽量マウスや滑り過ぎるソールとの併用を推奨しています。
サイズ
PARABREAK | |
素材 | マイクロファイバークロス |
サイズ | 460mmx410mmx3mm |
カラー | ブラック |
Pulser的にはXLらしいですが、サイズは一般的なマウスパッドで言うところのLサイズです。
ローセンシでも問題無く扱えるサイズです。
発売日
発売日は2021年7月27日で、Amazonでの国内販売が始まる日にTwitterで販売告知されました。
低価格なこともあり、Twitter上ではけっこう話題になっていたため、初日から飛ぶように売れているようです。
購入した理由
とりあえず試してみたくて購入しました。
新しいものには目がないっていうのもあるんですが、布マウスパッドである、このPARABREAK君については使用感を大体予想できたようなできないようなといった感じです。 (結局どっちなんじゃい)
結果的にEndgame Gear ゲーミングマウスパッドとほぼ同じだったので、実際に触ってみるのは大事ですね。
届いたPARABREAKをチェック
外箱
初回ロットは平箱です。箱というよりはケースと表現した方が良さそうな感じの梱包。
ゆ○パックみたいな感じのアレです。
2回目からの入荷ロットはマウスパッドで一般的な長方形の外箱に変わるみたいなので注意してください。
パラコン (PARACONTROL) と同様に、外観は製品写真と、シリアルNoの記載があります。
箱にはシリアルNoがあるんですが、マウスパッドには何も刻印が無いため、中身と箱がリンクしてるのか謎です。なんのためのシリアルNoなんでしょうか。
中身のマウスパッドはプラのフィルムで梱包されています。
通気穴とかも開いてるので、一応は湿気をこもらせないようにしているっぽい。
外観を詳しくチェック
特筆することもないただただ黒いマウスパッド。
撮影した筆者もロゴを確認しないと画像だけではPARACONTROLとの違いが分かりません。
PARABREAKもニオイはほぼしません。ラバー臭アレルギーの方でも問題無しな微スメル。
巻グセ
平箱だったので巻グセは皆無。
2回目からの入荷ロットはマウスパッドで一般的な長方形の外箱に変わるみたいなので注意してください。
素材感
表面
表面素材はマイクロファイバークロスということで繊維の目がとても細かいです。
光沢系の生地感でG640r系の布マウスパッドですね。
生地自体は非常に柔らかく滑らかな質感で、見た目通りシルキーなさわり心地なので手肌に優しい感触です。
手首や腕が擦れても痛くなることはありません。若干の起毛感があってウェット系の感触。
指でなぞってみると、横方向も縦方向も同じ抵抗感です。
しかし、ここで僅かな問題を発見。
PARACONTROLと同様に、裏面にはラバープリントが施されているのですが、そのプリントのせいでマウスパッド表面に僅かな段差を感じます。ラバープリントについては後述。
使用上に大きな問題は無いものの、筆者としてはちょっと完成度が甘いと評価せざるを得ません。
裏面
裏面はよくある滑り止め加工。巻グセが無く、接地面積が多いので滑り止め性能は良好です。
Endgame Gear ゲーミングマウスパッドに似た表面素材の使用感で気づきましたが、低価格系マウスパッドは多分OEM元が同じ??
まあ、知る必要は無いんですけど、傾向は掴みやすくなるんですよね。
そしてPARACONTROL同様、ど真ん中にはメーカーロゴとXLというラバープリント。
一見オシャンティに見えるロゴなんですが、少しだけ問題点があります。
どういうことかと言うと、2つの問題が推測できます。
- ラバープリント時の加熱のせいで歪みが発生、その結果ラバーが収縮し、表面まで歪みが響いて凸凹感がある。
- ラバープリントの0.01台の僅かな厚みが表面まで響いてしまった結果、プリント部だけ凸凹感がある。
メーカーとしてコレなら問題無くてGOした可能性も十分にあるので現在メーカーに詳細を確認中です。確認出来次第追記します。
得られた回答結果 検証して次回ロットから修正を検討するとのことらしいです。
中間層
中間層は指先で押すと、点で沈み込む特性で、マウスを押さえつけると少しだけ沈んでいる感覚が得られます。
表面素材は柔らかいですが、生地には凹凸が無いため沈み込んだ感覚は発生しません。
ステッチの処理
ステッチの処理はきれいでビルドクオリティは高いです。
しかし、高さがありソールが引っかかります。完全に乗り上げないと通過させることはできません。
価格を考慮すると仕方のないことだと思います。
マウスパッドからマウス上端がハミ出しがちな方には、マウスパッドを少しデスク奥側に配置する必要があります。
ステッチ自体は柔らかい糸で構築されているため腕が擦れても痛くなることはありません。
操作感
ゲームでの操作性
PARABREAKは低速寄り速度域のバランスタイプのマウスパッドです。縦横で滑りの差はありません。
最低速度はかなり遅くできますが、小さく遅く動かそうとすると僅かに重たさを感じる操作性です。
最高速は振り回した分だけ速くできます。速く大きく動かす場合であれば摩擦抵抗感は重くなることはありません。
マウスパッドの表面素材でマウスを滑らせるニュートラルな操作感です。
筆者の持っている布製マウスパッドで滑りの速さの比較をすると
Qingsui 2 ≧ EBA BLUE > GP4 ≒ Longteng ≒ G640r ≒ FOCUS 2 ≒ PARABREAK > QcK HEAVY > QcK > QcK Edge といった具合です。
滑りはじめの抵抗感はほぼありません。左右に切り替えした時のキュッキュッとした抵抗感はあり、ゆっくり小さく切り返ししてもキュッキュッとしたフィードバックがあります。
どちらかというと、トラッキング操作向けな特性です。
速度域は速くないものの、上下左右への視点移動が忙しいゲームに適正があると感じました。
ストッピング性能はそこまで高くないので、ストッピング性能を求めて購入するべきではないと思います。
あくまで速度域がコントロールしやすいという特性の製品です。
ツルツルと氷上の上を滑るような操作感を好まない方に向けては良い製品だと提案できます。
湿気による変化
手汗の湿気による変化は起こりませんでした。
風呂上がりに操作しても操作感は変わりません。
安定した操作性を維持できます。
起毛感のあるマウスパッドに共通しますが、汗をかいてくると手首や腕への張り付き感が少しだけあります。
まとめ
PARABREAKについてレビューを行ってきました。
超軽量マウスや滑りすぎるソールの導入で使いたいマウスパッドです。
2020年以降に発売された、縦横で滑りの差が無いことと軽い滑り出しという所謂『流行りの操作性』をしたマウスパッドです。
筆者が使用したことのある使用感で、オールラウンダー系という悪くはない操作感なものの、他社との大きな差別化はできていない布マウスパッドであるというのが正直な感想です。
低価格ではあるため、気軽に消耗できる縦横で滑りの差が無いマウスパッドとして悪くはないと思います。
G640rとGigantus V2の中間の性能と言えます。低価格帯のバリエーションの1つとして考えたいです。
また、メーカーの説明通りスロースピード寄りではありますが、ストッピング性能だけで言うならPARACONTROLの方が止めやすいです。
ストッピング性能を求めるならPARACONTROLの選択を検討してください。
そして、この表面素材はマウスソールによってマウスを左右に切り替えした時の抵抗感の印象が大きく変化します。
メーカーの説明通り、超軽量マウスや滑りすぎるソールとの併用がベターであると感じました。
別の言い方をすれば、ソールやマウスによって使用感の変化を楽しめます。
ココが良い
- 低価格
- 滑り出しは軽い
- 定価¥3,000代のG640rと張り合える
- ソールやマウスによって使用感の変化を楽しめる
ココはイマイチ
- スロー寄りではあるが止め性能は普通
- 裏面のプリントが表面に影響している
- Endgame Gear ゲーミングマウスパッドの小さい版が手に入るよ