SteelSeriesから販売されているQcK HEAVY XXLのレビューをしていきます。
このQcK ヘビーはQcKシリーズの中でも超がつくほどの定番製品で、FPSゲーマーの中で愛用者がとても多い製品です。
プロ・アマ問わず愛用者が多いため、ベンチマーク用に一度使用してみるといい判断基準がつくれる製品だと思います。
今回はこのQcK HEAVYの中でも大判サイズのXXLにフォーカスして深堀りしていきます。
SteelSeries QcK HEAVY XXLとは
厚みのあることが特徴のQcK HEAVYは、低DPIでも高DPIでもトラッキング性能が十分に発揮できる、コントロール性能を高めたマウスパッドです。
結論から述べてしまうと、QcK HEAVY自体はコントロール系マウスパッドと紹介されることが多いですが、マウスを押し付けることによって制動力が働くマウスパッドで、速く精密なストッピング操作が求められるゲームと好相性です。
滑り自体は、はじめこそそれなりに速く滑る感じがありますが、使っていくうちに徐々に滑りが悪くなっていくことを体感できる良い意味で繊細なマウスパッドです。
その変化を受け入れてストッピング性能を求めるかどうかが使用者の評価の分かれ目になりそうな製品です。
ただ、XXL以下は価格が抑えられていて、コストパフォーマンス抜群だと思います。マウスパッドを定期的に買い換えているようなプレイヤーであれば、いい選択肢になり得るマウスパッドです。
今回はデスクマットとしても使えそうな大きさのXXLを購入しています。FPSに使えそうなサイズは3種類あります。
今回購入したXXLはサイズ的に大型マウスパッドに該当します。
サイズ
サイズ展開 | M | L | XXL |
素材 | 布 | 布 | 布 |
サイズ | 320mmx270mmx6mm | 450mmx400mmx6mm | 900mmx400mmx4mm |
カラー | ブラック | ブラック | ブラック |
サイズラインナップは3サイズ展開です。
今回購入したXXLは厚みが若干異なるので、他の2サイズとは操作性が異なるかもしれません。
厚みが最高6mmから最低4mmと厚手のマウスパッドです。4mmでも厚みが感じられます。
買い替えた理由
ゲームを続けているうちにプレイスタイルの変化が現れ、縦幅が確保できるマウスパッドに変えてみたくなったのが最大の理由です。
SteelSeries QcK Edge XLを長いこと使っていました。
QcK HEAVY XXLと同じ様な大判ゲーミングマウスパッドです。ふたつのマウスパッドの大きな違いは、外周のステッチと縦幅と厚みです。
製品名 | QcK Edge XL | QcK HEAVY XXL |
サイズ | 900mm x 300mm x 2mm | 900mm × 400mm × 4mm |
QcK Edge XL よりも QcK HEAVY XXL の方が縦幅が大きく厚いです。
縦幅のあるマウスパッドを探していた
QcK Edge XLも扱いやすいコントロール系のマウスパッドですが、前腕を机に乗せてプレイしているローセンシ寄りな筆者には、Apex Legendsのような上下の視点移動が多いFPSだと、300mmは縦幅が少し不足しているように思えます。
戦闘中にマウスパッドの上端ステッチにマウスがぶつかってしまうということも少なくなく、もう少し縦幅に余裕が欲しいと思うようになりました。
候補として、大判マウスパッドではありませんが、同じQcK EdgeシリーズのQcK Edge LargeがありましたがAmazonでは長期間欠品していて今後の入手性がよくなさそうでした。
Qck HEAVYシリーズだったQcK HEAVY XXLですが、サイズが上位互換で同じQcK製品なので、フィーリングに大きな変化も無く使えるだろうと思い購入しました。
届いたQcK HEAVY XXLをチェック
外箱
箱の大きさは一般的なマウスパッドと同じ大きさです。
巻かれた状態で梱包されています。厚みも4mmなので重量感があります。
外観を詳しくチェック
Qck HEAVYを広げてみたところです。開封時はちょっとだけ強めなラバー臭がします。
巻きグセ
ロゴがある方に巻グセがあります。
操作感に大きな影響はありませんが、箱出し時点でマウスの接地感の差が気になる場合は重たいものを上に乗せておいたほうが良いと思います。
巻きグセはしばらく残っていますが最終的にはほとんど気にならないくらいまでに落ち着きます。
素材感について
表面
見た感じはごくごく普通の布製マウスパッドですね。光沢感は無く、マットな質感です。ふわふわとした手触りで柔らかく、素材からは毛足の長さを感じます。
裏面
裏面は少しペタペタとした質感でSteelSeriesのロゴをあしらったラバーが貼り付けられています。マウスパッド自体に重量があるため、操作中にずれてしまうことは無かったです。
滑り止めとしては優秀な性能だと思います。
中間層
ラバーのサイドを見てみると気泡が多めなウレタンであることが確認できます。
柔らかさはありますが、反発力が非常に高く、押しつぶしてみると弾力感が強いです。
つぶれやすく戻りやすいといったような素材感です。
端の処理
マウスパッド端の処理はとてもきれいな断面にされています。
布製マウスパッドの中でも特にきれいな仕上がりな方です。使っていくうちに毛羽立つようになりますが、剥がれてきにくく、耐久性は高めです。
使用感
1200mm×700mmのデスクでも半分以上覆うサイズで、キーボードまで乗せられて、デスクマットの様にも利用できます。
Logicool G PRO X キーボードとLogicool G Pro Wireless マウスを置いても、ゆとりがあり作業領域の拡大が可能です。
大判マウスパッドとしては定番的な大きさで、筆者の様にデスクにPCを乗せている方でもPCケースに干渉せずにマウスパッドを配置できます。
Qckのロゴも主張が強くなくシンプルデザインでモダンなイメージを構築することが出来ます。
マウスパッドには4mmの厚みがあることでキーボードの打鍵音がデスクに響く音も、ある程度抑制されます。
マウスパッドを置いただけでデスクにデバイスとの一体感が出るので、筆者はこのスタイルがお気に入りです。
操作感
ゲームでの操作性
QcK HEAVY XXLはコントロール系のマウスパッドですが、力まずにマウスを滑らせると、滑りはじめの速さもそこそこあります。
筆者の持っている布製マウスパッドで滑りの速さの比較をすると
G640r ≒ FOCUS 2> QcK HEAVY> QcKといった具合です。
兄弟機に当たるQcK Edge XLと比較すると、QcK Edge XLの方が動かしはじめに引っかかるような抵抗感が強く出ています。
ストッピング性能についてですが、筆者の環境ではマウスをマウスパッドに押し付けて止める動作で強力なストッピング性能が得られました。
押し付けずに止めるとそこまで強力なストッピング性能は得られないので、マウスをマウスパッドに押し付けて操作するような方に適正があると思います。
速く大きく動かして止めるといった動作の再現性はとても高く、振り向いて瞬時に的に狙いを定めるような状況や、フリックエイム、ドラッグショットが必要な局面で恩恵が得られると思います。
VALORANTなどのCS:GOライクなゲームで速く大きく動かす動作を、マウスパッドにマウスを押し付けて操作しているプレイヤーにはかなりおすすめのマウスパッドです。
また、一切、力まずに操作をすると、バランスタイプのマウスパッドに極めて近い操作感です。
マウスの滑りだけで操作をすると、QcK HEAVY XXLは動かしはじめの抵抗感が小さくなりとても軽い操作感になります。
速く動かしても遅く動かしても操作感に変化は無く、ニュートラルでクセのない操作感です。
抵抗感が小さく初動に軽さはあるものの、精密なコントロールが得意で止めたいときにはピタッと止めることができる扱いやすい特性のマウスパッドです。
必要なだけ滑るけど必要な時に止められるといった、コントロール系マウスパッドの優等生と表現するのが適切かと思います。
箱出し時の滑りはそこそこ速めです。
このマウスパッドに変えてから、Apex Legendsではゲーム内感度を0.1~0.3程下げました。
トラッキング操作もやりやすい
力まずに操作をすると動かしはじめの抵抗感が無くなる特性は、トラッキング操作でも優秀な性能を発揮できます。
敵を捉え続ける追いエイム(トラッキング)はとてもやりやすく、Apex Legendsで中距離の敵に弾丸を当て続けるのも再現性が高いので快適な使用感が得られます。
小さく精密なコントロールはやりやすいマウスパッドです。
動かしはじめの抵抗感が無いので自然と敵を追いかけることだけに集中できるようになり、弾が当てやすくなったように感じました。
ストッピング性能が求められるゲームだけでなく、敵の動きが速いゲームとも相性は良いと思います。
多くのFPSプレイヤーが愛用しているだけに、ニュートラルな特性でクセが無く、とても扱いやすい製品です。
QcK HEAVYを使っておけば、今後の評価基準の構築にもなりますし、万能に使える特性でもあるので、とりあえずはじめて買うゲーミングマウスパッドとしても非常にオススメできます。
湿気による変化
ウィークポイントとしては、湿気に強くないことが挙げられます。
特に風呂上がりで人間の湿気が多い状態でマウス操作をすると滑りが思い切り悪くなります。
同様に長時間ゲームをプレイしていて手汗をかいてくると徐々に滑りが悪くなってきて、操作感に影響が出てきます。
耐久性
4ヶ月ほど使ってみた感想を書いていきます。
結論から言うと、筆者の環境の場合、マウスを手首では操作しないローセンシ(振り向き20cm以上)で、毎日FPSゲームを3時間以上していた場合、約2ヶ月が寿命かなと思いました。
180°回転させて使用して長くて4ヶ月です。これはあくまでデバイスに妥協なくガチンコでゲームをしたいという場合です。
筆者はマウスパッドを消耗品と考えており、定期的に交換しています。
一応、QcK HEAVYは水洗いに対応しています。
ピーク性能・寿命は短め
ふわふわとした毛足の長く感じる表面素材は、汚れを付着させやすく、マウスや手の擦れたところがツルツルテカテカになり滑らなくなってしまいます。
擦れた場所と擦れていない場所で大きな操作感の違いが出てしまい、快適な操作性とは程遠いものになってしまいます。
この変化は初期段階から徐々に大きくなるもので、ある日突然全く滑らなくなるというものではありません。
良い意味で劣化具合がマウス操作によって確認できます。
逆に大きく速く動かさない場合、摩擦するものは少なくなるはずなので、ミドルセンシやハイセンシであれば、寿命はもっと長くなると思います。
まとめ
QcK HEAVY XXLについてレビューを行ってきました。
意外と万能なコントロール特性の定番布マウスパッドです。
厚みが4mm(XXL)のコントロール系のマウスパッドですが、力を入れずに操作をするとバランスタイプに近い操作性になります。
ストッピング性能を発揮させるにはマウスパッドにマウスを押し付ける操作をしなければなりませんが、全体的には扱いやすい特性のマウスパッドです。
コントロール系マウスパッドがいいけど、マウスを動かしはじめた時に引っかかりを感じるてしまうことを不満に思っている方にはいい選択肢だと思います。
また、力まずに操作をするという前提ではありますが、トラッキング性能を求める方にも、このQcK HEAVYはおすすめできます。
程良い厚みで製品自体にも重量があり、激しくマウスを動かしてもずれてしまうことが無いのでゲームプレイに集中できます。
クッション性も高く手首の痛みも発生しにくいです。
定番の操作感を体験したいのであれば、買って損はないマウスパッドです。
ココが良い
- コントロール特性だけど初動が軽くて扱いやすく引っかかり感が無い
- XXLはデスクマットの様に使えて、デスクに統一感が出せる
- 作業領域が広く、低DPIでも操作が快適、重量もあるのでずれない
ココはイマイチ
- 開封直後はラバー臭が気になる